さくらのソーシャルワーク日記

社会福祉士さくらが思ったこと感じたこと

【一覧】申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だ

申請主義に関する一連の記事の一覧はこちらです。 ◾️本稿の始まり 申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だ - さくらのソーシャルワーク日記 ◾️定義 申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワー…

申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だ

人の言動を批判的に言及することは本意ではないが、どうしても看過できないことがある。 それは申請主義を否定する発言、批判する発言だ。 申請主義が本当に福祉にとって邪魔なものでしかないのであれば、即刻廃止すればいい。 行政が「自動的に」国民を福祉…

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜

申請主義とは、国民一人一人を国や行政機関から介入されることのない権利の主体として認め、国民が意思表示することによって権利を行使することができるようにする、という原則を現した言葉と言える。 福祉の本質は個人の尊厳である。そして、尊厳の本質は自…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その8

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点を挙げさせていただきました。 す…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その7

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点を挙げさせていただきました。 す…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その6

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点を挙げさせていただきました。 す…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その5

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点挙げさせていただきました。 すな…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その4

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点を挙げさせていただきました。 す…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その3

本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 第1回では、申請主義の権利性を確固とするため、私たち福祉関係者が取り組む必要のある、解決すべき課題を3点を挙げさせていただきました。 す…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か? その2

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 本稿は、申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?ということについて検討しているものです。 前回は、申請主義の権利性を確…

申請主義が行政の財政負担を軽減しているというのは本当か?

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 申請主義は、行政の財政負担を軽減しているという指摘があります。 これは本当でしょうか? 本稿では、申請主義が行政の財政負担を軽減している…

#7 申請主義の課題を解決するための処方箋 7〜権利侵害の態様とは その1〜

本稿は、申請主義の課題を解決するための処方箋について述べているものである。 今回が第7回となる。 以下、前回までを振り返りながら、話を続けていきたい。 前回までの振り返り 経緯 申請主義を検討する上で重要な3つの要素 申請主義に関わるファクターの…

#6 申請主義の課題を解決するための処方箋 その6〜申請主義を検討する上で重要となるファクターとは その3〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 目次 前回までの振り返り 経緯 実現可能性 実現可能性は、最終的な効果の帰属の問題 帰属の実現主体は本人とは限らない 事例(本人に重度の知的…

#5 申請主義の課題を解決するための処方箋 その5〜申請主義を検討する上で重要となるファクターとは その2〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 前回までの振り返り 前回までを簡単に振り返りたい。 経緯 本稿は、申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だと述べたところから始まる。 その…

#2 市役所は申請主義の上にあぐらをかいているのか その2

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 前回からの続きである。 前記事 市役所が本来の役割を果たしていないことが申請主義の批判に繋がっている 市役所が自ら対象者を特定して給付す…

#1 市役所は申請主義の上にあぐらをかいているのか その1

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 ※本稿では、市役所を行政機関のうち主に地方自治体を代表するものとして使用していることにご留意いただきたい。 市役所に対する批判と申請主義…

#4 申請主義の課題を解決するための処方箋 その4〜申請主義を検討する上で重要となるファクターとは その1〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 前回までの振り返り 本稿は、申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だと述べたところから始まる。その意図するところは、第1回の記事をご覧い…

申請主義に反対する意見は、福祉の本質を理解しているか

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 申請主義に反対する意見は少なからずある。 これまでの議論からも明らかであるが、申請主義に反対する意見は、極めて自然なことと思う。 この点…

#2 申請主義を考えるヒント 1 〜行政(役所)の職員はなぜ不親切なのか? その2〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 前回の振り返り まずは、前回(その1)の議論を簡単に振り返りたい。 昨今の申請主義に関する議論の中で、行政に対する批判は多い。 例えば、次…

DaiGoの発言は、我が国に対する宣戦布告である

DaiGoが、生活保護受給者やホームレスの命はどうでもいいなどと発言したことに関して、一言述べたい。 すでにさまざまな人が批判している通り、私も、このような発言は決して許されないと思うし、差別発言、不適切発言というよりも、もっと悪質な、あえて言…

#3 申請主義の課題を解決するための処方箋 その3〜本人の能力を一方的に否定して、パターナリスティックに関わることは許されない〜

本稿では、申請主義について極めて厳格な議論が必要になることをご説明したい。 本稿の始まり 本稿は、申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だと述べたところから始まっている。 その意図するところは、第1回の記事をご覧いただきたい。 本人とその周辺環…

#1 申請主義を考えるヒント 1 〜行政(役所)の職員はなぜ不親切なのか? その1〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 申請主義を考えるヒントの1回目として、行政(役所)の職員はなぜ不親切なのか?ということについて考えていきたい。 これまでの議論は表層的 …

#2 申請主義の課題を解決するための処方箋 その2 〜特定分野の議論のみで申請主義を否定してはいけない〜

申請主義とは 〜正しい定義こそが本質的な課題解決のためのスタートラインだ〜 - さくらのソーシャルワーク日記 本稿は、「申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だ」と述べたところから始まっている。 その意図するところは、前回の記事で述べたとおりで…

#1 申請主義の課題を解決するための処方箋 その1 〜申請主義の課題は自己決定における権利侵害だ〜

前回、申請主義の否定や批判は福祉の否定や批判だと述べた。 この意図するところは、自己決定だ。 理由は明快である。 私は、ソーシャルワーカー、少なくとも社会福祉士は、本人の自己決定を尊重し、支援する立場だと信じているからだ。 そして自己決定こそ…

手をつなぐ育成会にはがっかり

これはもう標題のとおり。 当事者が組織委員会に忖度してどうするんだろう。 (以下引用) 本会としては、すでにオリンピックの開催が直前に迫っており、小山田氏も公式に事実を認め謝罪していることも勘案して、東京2020オリンピック・パラリンピック大会に…

小山田圭吾がしたことと、これからの健常者教育

このいじめ問題で社会的に責任を取るべきなのは、小山田本人であることは間違いないが、私は、現存すると思われる、いじめの舞台となった学校にも大きな責任があると思う。 本来であれば、インクルーシブ教育の中で、健常者、障害者がお互いに多様性を認めて…

ソーシャルワークの何が好きか深掘りしているか【読後抽象化#12】

読んだ本:フィンランドでかなえる100の夢(ダイヤモンド社) ■ファクト・色∟ベージュ∟自然∟アースカラー∟差し色(赤、原色系) ・名前∟イッタラ∟マリメッコ 色の組み合わせ∟黒×緑∟ペールグレー∟白×黒∟黄色 ・柄∟ぶち ・kukkameri ・自然∟オーロラ ・列車∟サ…

ソーシャルワーカーの質の高さは、経験ではなくクライアントの共感をいかに得ているかなのか【読後抽象化#11】

読んだ本:人生の勝算(幻冬社文庫) ■ファクト・絆・努力・コンパスを持つこと ・共通言語・クオリティ・第二の自分・他者の価値観 ・みんなが知っているあの曲∟気持ちが高まる∟葛飾ゆずでOK、白金古い曲が良かった・小学生のギャップ・半年後月10万円→すご…

発信する図書館 you are artists戦略【読後抽象化#10】

読んだ本:学力世界一を支えるフィンランドの図書館(教育史料出版会) ■ファクト・弱者への徹底したサービス∟スピーチセラピスト∟dyslexiaサポート体制→情報アクセスは国民の権利 ・地域に適応・小中学校との連携・OECD PISAで世界一・図書館のサービス水準…

地域課題を解決するための地域共通言語を定着させよう【読後抽象化#9】

読んだ本:ストーリーで学ぶ地域福祉(有斐閣ストゥディア) ■ファクト・ライシャワー事件→1964年 精神病床 数万床→20万床・セーフティネットコア会議・岡村重夫・伝統的地域、都市的地域・地域で暮らす→ノーマライゼーション→地域包括ケア・法制度→誰もがホ…