さくらのソーシャルワーク日記

社会福祉士さくらが思ったこと感じたこと

【#4 過去問徹底マスター戦略編】社会福祉士試験を1日90分の勉強で突破する。時間がない人だからこそ受かるエコノミー一発合格勉強法

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いよいよ残された時間は1か月となった(としよう)。


ここまで、時間戦略、情報カード戦略、ワークブック定着戦略の3つの戦略について述べた。 

 

 これらの3つの戦略に取り組んだ結果、合格に相当近づいたことは間違いない。

では、残された1か月で何をしたら良いか。

その答えをズバリ述べることが今回のテーマだ。

名付けて「過去問徹底マスター戦略」である。

 

 

これまでの取り組みは一言で言えば作業


ここまでの勉強方法を一言で言えば「作業」である。
とにかく、1日22問(11月から始めた場合)、1日90分過去問を解き、毎日情報カードを数枚作り、それを覚え、すき間時間でワークブックをとにかく端からめくっていく。


試験勉強とは、これを黙々とやり続けるだけである。
頭がいいとか悪いとか、時間があるとかないとかは関係ない。
単なる作業なのだ。
というか、単なる作業だと思わなければならない。


このコツコツとした積み重ねこそが、1日90分エコノミー一発合格勉強法のキモだ。


繰り返すが、これは作業であって、頭の良し悪しも何も関係がない。


黙々とただやること。
これが合格への最短距離だとブレずにやり抜けるかである。

 

ここからがいよいよ「徹底マスター」戦略の開始


以下、ここまで2か月間、黙々と過去問3年分を3回解いてきたとして、残された1か月をどう使うかが、今回のテーマ、過去問徹底マスター戦略である。


過去問徹底マスター?もう3年分を3回やったよ?と思うかもしれない。

しかし、これまでは前述した通り単なる作業である。


ここからが、エコノミー一発合格戦略のハイライト「徹底マスター」である。

 

徹底マスターの対象となる過去問の絞り込み


まずやることは、徹底マスターの対象となる問題を絞り込むことである。
絞り込み基準は、次の通りだ。


1)3回やって、正答状況はどうか。3回やったうち2回以上×なら絞込候補だ。
2)3回目は正解したが1回目2回目が×のものも絞り込み候補。
3)逆に1回目2回目が正解していても3回目が×のものも絞込み候補だ。


この3つの条件でも、かなり絞込み対象は上がってくると思うが、2回目3回目が◯だったとしても、絞込み対象に入れなければならないものがある。


それは、5肢のうち1つでも◯×をつけるときに不安があったものである。


全ての肢について、それだけを見て、確実に間違っている、正しいと判断できればオーケー。
もし、1つでも不安に思ったものがあれば、それは絞込み対象である。

 

このようにして絞込み対象にした過去問には全て付箋をつける。
結構な数になると思う。
私の場合でも、212問になった。

 

絞り込み対象の過去問を解く



そして、ここからが重要なのだが、付箋のついた問題は、試験日前日までに、確実に解けるようにしておく必要があることだ。


確実に解けるとは、5つの肢の正誤を正しく判断できるということである。

したがって、できない問題は、通しで数えると、4回5回6回7回と増えていくことになる。


私もどうしても最後の最後まで不安の残る問題は9回解いた。


このように、過去問をただ3回繰り返すのではなく、確実性を持って解けない問題を、100パーセントの精度で解けるところにまで持っていく。

これが、過去問徹底マスター戦略の本質である。

 

4年前5年前の過去問を使ったなんちゃって模試


そして、この締めくくりと言って良いと思うが、まだ本戦略では解いたことのない問題が存在する。


それは、過去4年前、5年前の過去問である。
本戦略は過去問3年間分を3回解くことが戦略の中核であり、4年前から5年前のものまで手が回っていない。


この手が回っていない、4年前5年前の問題を使って、本番さながらの「自宅でなんちゃって模試」を行うのが、過去問徹底マスター戦略の締めくくりとなる。

 

本番と全く同じ体験をする


重要なことは、本番と同じ時間帯で解くこと、同じ回答用紙を用意すること、本番さながら、氏名や受験番号も書くこと。
などなど、本番を想定してなるべく本番と同じことを行うことが重要だ。


もちろん専門学校などの模試を受けても良いのかもしれないが、会場までの移動時間もかかるし、何より模試の精度による。
精度とは本番で出るかどうかではない。試験委員が作成するレベルの問題が模試で提供されるのかということである。


単なる試験慣れしたいということであれば良いかもしれないが、そうでなければ、実際に本番で出題された過去問でのなんちゃって模試の方が、本番対策ということではメリットが大きいように思う。


もちろん、時間戦略編でも述べた通り、4年前5年前となると制度が変わってしまっている場合もあり、今の知識では正答を導けない場合もある。


しかし、それを考えても、やはり過去に本番で出題された過去問を、本番さながらに解くという経験は、本番で非常に自信になると思う。

 

なんちゃって模試の目的は本番慣れ


さて、4年前5年前の問題を解くにあたり留意すべきことがある。
問題集によっては、正答のみしか掲載されておらず、解説がない可能性があることである。


私が使っていた中央法規の過去問集は、5年分の過去問が掲載3年分の過去問には肢ごとの詳細→解説があった。
しかし、4年前5年前のものについては、正答の肢番号しか掲載されていなかった。


なんちゃって模試の目的は、本番慣れすることが第一であるので、詳細な解説は不要と思う。
重要なことは、本番とできるだけ同じ時間帯で問題を解き、本番での時間配分や実際の疲労感(集中して問題を解くので結構疲れる)などを「体験してみること」である。
また、答え合わせをして、どのくらい点数が取れそうかというところも確認したいポイントである。
ただし、もしの結果については留意して欲しいことがある。
ここで8割取れたから、あるいは6割取れなかったとしても、あくまでもこれは模試であり、現時点での力試しに過ぎない。
したがって、結果の良し悪しで一喜一憂すべきでないと心得るべきだ。

 

なんちゃって模試の解説の読み込みは最低限で良い


さて、詳細な解説は不要と言ったが、少なくとも、なぜその肢(正解の肢)が正解だったのか、そして自分が選んだ肢が(間違いだったとしたら)なぜ間違いだったのかは確認したい。


そこで役に立つのが、インターネットである。
インターネット上では、ありがたいとことに過去問の解説を掲載しているサイトがある。


私が見ていたのは、

で、とても分かりやすいというか、親しみを感じる文章なのだが、残念ながら、最近の過去問の解説はない。


各自、好みのものを探してみるのが良いと思う。

 

過去問徹底マスターこそが合格への最短切符


過去問を徹底的にマスターすることが、最も効率の良い合格法だと考えている。
ぜひ、過去問徹底マスター戦略で、エコノミー一発合格を実現してほしい。
 

AIによる物語分析とマンガ化(事業構想)

前提(驚くべきAIの進化)

今、AIの技術は私の想像をはるかに超えるレベルで進化している。


その一例に過ぎないのだろうが、「デープフェイク」と呼ばれる、AIを駆使して本物ソックリの映像や音声、文章を作成してしまう技術には驚く。


今では顔写真一枚あれば、その人物が話している様子を生成できるという。


こうした技術を悪用するということで、AIの悪い側面としてディープフェイクが世に出回っているということだろうが、それだけ技術的なハードルも下がってきているし、またSNSを使って簡単に拡散できるということで、今は大きな問題にまで発展している。


この技術の進歩は常にいたちごっこだ。

それを悪用する人が現れる、そして(当然)それを防ごうとする人が現れる。ディープフェイクもまた、ウイルスやハッカーと同じように、いたちごっこを繰り返していく。

 

ソーシャルワークにAIを導入する(「自分の物語」をAIが作成してくれるとしたら)


いたちごっこによって、ますますテクノロジーが進歩するというのであれば、なんとも大いなる矛盾を感じるが、さて、話はソーシャルワークのことである。


これからの福祉、そしてソーシャルワークには、AIをはじめとするテクノロジーを活用しないという選択肢はないだろう。しかし、どう活用できるのか。


例えば、「自分の物語」をAIが作成してくれるとしたらどうだろう。


医療や福祉の世界で「ストーリー」は今こそ求められているのではないかと思う。


世界が激変していく中、大きな波が世界を押し流しそうになるが、そこには、言うまでもなく、一人一人の人生、すなわちストーリーがある。


ストーリーに寄り添うことができるかどうかが、これからの医療、福祉、そしてソーシャルワークにとって、いかに重要なことか、改めて認識させられる。


そのくらい、コロナによって、私たちの生活は様変わりしてしまったように思う。
人一人のストーリーなどどうでも良いと言わんばかりの破壊力。
だからこそ、今、ストーリーを大切にしなければならない。

 

かけがえのないストーリーを引き出すために


誰しも、かけがえのないストーリーを持っている。
しかし、それを口にすることはなかなかないだろう。
よほど親しい人であれば別だが、そのストーリーが辛ければ辛いほど、人の口は固くなるようにも思う。


そして、ソーシャルワークの世界で、クライアントそして家族からストーリーを引き出すことは容易ではない。


インテーク、アセスメントにおいてニーズの把握が大事だと声高に言ったところで、精神論では解決しない。
単にラポールを形成するという単純なものではない。
様々な相談支援の技術をもってしても、困難を極める。


そう、ここで技術力の差が出てくる。
AIを使って、この技術力をできる限り解消することが一つの目標になるだろう。


クライアントとの面談から得られる(もしかしたら面談すら難しいという状況も想定される)限られた情報から、AIを使って考えうるストーリーを導き出す。
もしかしたら、これこそが「ディープフェイク」なのかもしれないし、もしかしたら、そこにクライアント本人も気付かない「ディープリアル」があるかもしれない。


そのストーリーをクライアント、家族が共有し、肯定や否定を繰り返しながら、クライアントと家族が望んでいた「真のストーリー」を導き出していく。


それこそがソーシャルワーカーが求めている「ニーズ」なのではないか。

これが実現すれば、ソーシャルワークのアプローチにイノベーションが起きる、そのくらいインパクトのある出来事になるだろう。


これは現時点では完全な妄想かもしれないが、フィクションというには技術の進歩があまりにも早いように思う。


きっと、近い将来、こうしたシステムのベータ版が登場するように思うし、そうなるよう期待したい。

 

ストーリーのマンガ化。そして社会との共有


そして、さらなる妄想だが、AIがこのストーリーをマンガ化してくれないかとも思う。
文章を書くAIが登場したのであれば、マンガを書くAIも登場するのではないか。


もちろん漫画家に代替し得るものからは程遠いかもしれないが、前述した、ストーリーを共有するというレベルでは、むしろ抽象的な映像化の方が、「自分の物語をいかに投影できるか」という観点からはむしろ適切なのかもしれない。

自分の物語を抽象的な映像化に向けて投影し、そこから、クライアントのリアルな自分物語をよりリアルに引き出していく。

こうして考えると、ストーリーを抽象的な(ここが難しい)マンガ化するという発想自体はとても興味深いものではないだろうか。

 

おそらく映像化することによって、クライエントや家族とのストーリーの共有だけにとどまらず、支援者側のチーム、さらには、社会と共有することも可能になるのではないだろうか。

クライアントの唯一無二のストーリーを社会と共有することができれば、課題を社会の構成員と共有する際のインパクトは図りしれないように思う。それは、福祉の世界にとっての大きなインパクトを意味する。


AIによるストーリーの作成、マンガ化による社会との共有は、大いなる夢想を含めているが、大いに期待することとして今回は終わりにする。

【#3 ワークブック定着戦略編】社会福祉士試験を1日90分の勉強で突破する。時間がない人だからこそ受かるエコノミー一発合格勉強法

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社会福祉士試験エコノミー一発合格戦略のうち、これまでに

1)時間戦略
2)情報カード戦略

の2つについて述べた。

今、どの辺りまで進んでいるだろうか?

仮に11月から過去問を開始したとして、1か月経過したとしよう。

 

過去問開始1か月でどこまで進むか


時間戦略で述べたとおり、1日22問ずつ過去問を解いているならば、11月末時点(1か月経過時点)で、


22問×30日なので、全部で660問解いたことになる。


過去問1回分が150問なので、年数でいえば、660問÷150問(過去問1回分)=4.4(4年分と60問)


となる。


エコノミー一発合格戦略では、過去問3年分を1セットとして、3回やることとしている。


1か月経って、4年分と60問やったということは、過去問3年分を1回終わり、過去問3年分の2回目の半分くらいまで終わったくらいということになる。


具体的には、
過去問3年分、例えば、32回、31回、30回を新しいものから順に解いているならば、現在は、
32回→31回→30回(1回目終了)
32回→31回(の途中)
ということになる。

 

もし、まだ過去問3年分を1回しかやっていなければどうするか


もし、このように進んでいなくても心配することはない。
要は、試験1か月前になる12月末までに過去問3年分を3回やれば良いのである。


具体的には、1日22問やるべきところ、残された時間に合わせて1日にやる過去問数を増やせば良いのである。


例えば、11月末でやっと1回目が終わったところとしよう。
残りは1か月で過去問3年分を2回やるのであるから、
150問(過去問1年分)×3年分×2回=900問
900問÷31日(12月の日数)=29問
したがって、1日29問ずつやれば良いのである。


必要な時間としては、時間戦略で述べているように、
1問の回答時間が1分、1問あたりの回答の確認時間が3分、合計1問あたり4分とすると、
1日の勉強時間としては、
29問×4分=116分
となり、約2時間やれば良いことになる。

 

エコノミー一発合格勉強法は、ただ淡々と課題をこなすだけで良い


毎日2時間勉強できるのか?と思われるかもしれない。
しかし、おそれることはない、社会福祉士試験エコノミー一発合格戦略の中で、過去問3年分を3回やるというのは、単なる作業に過ぎない。
自分が何が分かっていないのか、覚えられていないのかをあぶり出すための作業に過ぎない。
したがって、黙々とノルマをこなしていけば良いだけの期間であり、何をやるべきか悩む必要がない。
直前の追い込み期間に比べればはるかに気が楽である。

 

年末年始を活用して一気に挽回できる


とにかく、社会福祉士試験エコノミー一発合格戦略において、12月中に3年分の過去問を3回終わらせるということは、最重要ミッションである。


年末年始に休暇が取れるのであれば、十分に挽回ができる。
試験直前の1月に予定している「過去問徹底マスター戦略」を確実に実行できるよう、12月末までの過去問3年分を3回というミッションをぜひ達成していただきたい。

 

ワークブック定着戦略はワークブックへの情報の集約


さて、前置きが長くなったが、ワークブック定着戦略についてである。


情報カード戦略編でも述べたように、これまで、過去問を解いては分からない内容を情報カードに書くということを、コツコツとやってきているものと思う。


情報カードの作成の仕方は情報カード戦略編を今一度参照いただきたいが、情報カードの内容は、過去問の解答あるいはワークブックから書き写すということをしているものと思う。


作業をしていて過去問とワークブックに情報があって、情報が集約されていないことに不安を感じた人もいるかもしれない。


不安に感じたとおり、参照する内容が過去問とワークブックの双方にあるということは、まさしく「情報が散逸している」ということに他ならない。
いずれかに集約が必要と考えるべきである。


どちらに集約すべきか。
答えはワークブックである。
なぜなら、過去問はワークブックの各所から情報をピックアップしてきて、◯×式の問題に仕立てあげているもので、情報が体系立てされていないからだ。


したがって、過去問を解きながら、分からない情報に当たっていく(調べる)作業は、そもそも、断片的な情報を積み上げていく作業になる。


このため、この断片的な作業を、体系的な知識として確立することが重要にかる。


これが、ワークブック定着戦略の本質である。

 

ワークブックの意義は知識の拠り所


現状でワークブックを見ると、ところどころ、過去問に当たったところに書き込みがあったり、マーカーを引いてあったりする状態だと思う。


こう言うと、「要はチェックしてないところを読み込めということか」と思われるかもしれないが、それは違う。
「では、チェックしてあるところを重点的に読めということか」と思われるかもしれないが、それも違う。


ワークブックをいくら読み込んだところで、試験で解答できるレベルでの理解には到達できない。
もし読み込むことが最善の試験対策なのであれば、誰しも「ワークブックを100回読め」などと言っているだろう。


しかし、そんなことを言っている人はいない(だろう)。


知識はどう使うのかを知らなければ、ほぼ意味がないというべきだ。
私たちが今取り組んでいるのは、社会福祉士試験に時間をかけずに一発で合格するという目標だ。
したがって、知識は試験問題を解けて初めて意味があるというべきだ。


ではワークブックの真の意義は何か?
結論を言えば、知識の拠り所とする、ということだ。


例えば、パールマンの問題解決アプローチはワークブックのどこに書いてあるか?
何となくでも思い浮かべることができるだろうか。


重要なことは「どこに書いてあるかが分かる」ということである。


では、どこに書いてあるのかが分かるようになるためにはどうしたら良いか?


今は、過去問を解きながら、ワークブックに断片的に参照している状態である。
いわば、地図をピンポイントで見ている状態である。


これを全体の中での位置を確認する作業がここでのポイントになる。
地図に例えれば、ピンポイントで見ていた縮尺を広げていって、全体を見るようにするということである。

 

ワークブック定着戦略の具体的な作業


具体的な作業について述べる。


基本的なやり方としては、ワークブックを1ページ目からめくっていくという作業をする。


ポイントは、この「1ページ目からめくっていく」というところである。
これまではピンポイントでワークブックを読んでいる。これでは、全体の中でどこに書いてあるかは分からない。


そこで、1ページ目からめくっていくことで、これまでピンポイントで読んでいたものが、ワークブックのどの辺りにあるのかを線的に結びつけていくのである。


ポイントは、ページを飛ばさずに順にめくっていくこと、そして、ざっと見ることだ。


ただめくるだけでも、ワークブックを最初から最後までめくるのは時間がかかる。
なので、1日にやる時間や科目数を決めて取り組むのが良い。

 

ワークブック定着戦略はすき間時間でできる


この取り組みは、ワークブックさえあれば良いので、すき間時間を活用できるのがポイントだ。


通勤や通学で電車を使っているのであれば、その往復の時間。
あるいは、仕事の休憩時間。
過去問に取り組む前後の時間。
すき間時間は探せばいくらでもあるはずだ。


とにかく、ワークブックを1ページずつ地道にめくっていくことで、ピンポイントだった知識が、繋がり始めていく。
繋がった知識がさらに繋がっていくことで、ワークブックのどこに何が書いてあるのか、感覚的に分かるようになっていく。


これがワークブック定戦略である。


そして、来月、1月はいよいよ、「過去問パーフェクト攻略戦略」による最終章に突入するのである。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

【#2 情報カード戦略編】社会福祉士試験を1日90分の勉強で突破する。時間がない人だからこそ受かるエコノミー一発合格勉強法

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すでに時間戦略編で述べたとおり、社会福祉士試験エコノミー一発合格戦略において、時間戦略と並んで重要なのが、情報カード戦略だ。

今回も具体的なやり方まで一気に説明する。


肢レベルの知識を求める理由


過去問3年分を3回やり、ワークブックも読み込んだとしても、それだけでは合格レベルには達しない。

 

時間戦略でも述べているが、重要なのは、過去問3年分のすべての肢、すなわち、150問×5肢×3年分=2250肢の◯×を正確に解答できるレベルに達することが必要だ。


なぜ肢レベルにこだわるのか。
試験問題を解いた時に、2肢まで絞れたとしよう。どちらかが正解で、どちらかが不正解である。
ここで正確な判断ができなかったら、結局は当てずっぽうで解答することになる。
正答率で言えば50パーセントである。


本番前の過去問段階でこのような状況では、本番で合格レベルの60パーセントを取るには遠く及ばない。
正答率50パーセントでは絶対に合格できないからだ。


年々試験は難化傾向にあるように思う。
したがって、一発で確実に合格したいと思うならば、過去問段階で、2250肢全ての◯×を正確に解答できるレベルを目指すのは、現実的な目標だ。


まずは、マインドをそこに持っていくことだ。
中途半端な知識では、本番では60パーセント取るのは難しい。
この現実に目を向けて、覚悟を決めて取り組むことが何より重要になる。


この覚悟さえあれば、一気に合格は近づく。
なに恐ることはない。


そのための戦略が情報カードなのである。


情報カードの使用目的


まず、情報カードの使用目的を述べる。


前述したとおり、目標は、2250肢全てに正確に◯×を付けられるようにすることである。


カードの目的は、実にシンプルで、一言で言えば、2250肢の中から「分からないことを絞り込むこと」である。


分からないというのは、理解が不十分、覚えられていない、分からないという状態のことだ。
重要なのは、この「分からないこと」を絞り込むことである。


カード戦略は、試験当日までに、山と積まれた情報カードを潰していって、最終的に、分からないことをゼロにすることである。


したがって、カード戦略においては、覚えるとか、理解するということは、分からないことを絞り込む、特定するためのプロセスに過ぎない。


肢を正確に判断するためには、正確な知識と理解が必要だ。

 

例えば、人名であれば、ただ覚えるのではなく、いつの時代の人なのか、何を主張していたのか、同じような主張をしていたのは誰か、逆に反対意見を述べていたのは誰か、どんな主張だったのか。
こうしたことを理解して覚えることで、確実な知識として定着させていく。
定着した知識は簡単には忘れることはない。


情報カード戦略のポイント


情報カード戦略のポイントを述べる。
重要なのは、知識が定着して不安がなくなったカードはどんどん抜いていくことだ。
そして、まだ不安の残るカードを特定することである。
残ったカードこそが、分からないことなのだ。


何が分からないかを特定できたならば、確実に合格に近づいていると言っていいだろう。
あとは、残されたカードを潰していきさえすれば良いからである。


こうして見てくると、闇雲に暗記をするということが、いかに非効率的なことか実感されるのではないか。


作業イメージ


さて、ここまで述べてきた内容を、具体的な作業のイメージで考えてみる。


・まず、毎日、過去問を解いて、分からなかったことをカードに書く

・そして、毎日、カードをめくって、覚えたカード、理解できたカードは抜いていく

・さらに、毎日、過去問を解いて、分からなかったことをカードに書く

・そして、毎日カードを毎日めくって、覚えたカード、理解できたカードは抜いていく


人によって違うだろうが、毎日過去問を解いていれば、毎日5〜6枚程度のカードを書く(作成する)ことになるだろう。
私の場合、最終的に、約460枚のカードを作成した。
主に過去問を集中的に解いていた11月〜12月までの62日間に作成したものなので、460÷62=7.41で、毎日平均7〜枚程度を作成していたことになる。


作成したカードは、毎日めくっていって、覚えたもの、理解できたものは抜いていく。
そして、不安なものはカードの束に残る。


翌日過去問を解くと、またカードが追加される。
カードをめくって、覚えたもの、理解できたものは抜いていく。
しかし、カードは毎日どんどん増えていくので、カードの束(山)はある程度まで増えていく。


知識を定着させるコツ


めくっているだけで頭に定着するのかといえばそうではない。
ポイントだけ簡単に述べる。


カードの作り方、使い方は後述するが、カードには必ず見出し(タイトル)を書くようにする。
見出しは、人名だったり、制度だったりするが、見出しを必ず書くことがポイントだ。


めくるときのポイントは、見出しを見て内容を思い出すようにする、ということだ。


これは、簡単そうで結構辛い。
早く答えを見たい気持ちになる。
見出しを見ても、何のことか分からない。
辛い。


しかし、ここが頑張りどころだ。辛くても、少しでも思い出すようにする。


これが、カードをめくる時のコツである。


おすすめ情報カード


さて、情報カードと言ってもいろいろある。
私がおすすめしたいのは、5×3のカードだ。


5×3のカードは横125mm 縦75mmのカードで、カード型学習の定番品の一つだと思う。


罫線についても、横罫や方眼や無地など様々なものがあるが、私のおすすめは方眼である。


参考までに、コレクトというメーカーの定番商品のリンクを貼っておく。

www.amazon.co.jp


カード自体はしょせんはツールなので、好きなものを使えば良いのだが、私が5×3の方眼カードをおすすめする理由はいくつかある。

5×3のサイズの良いところ


・手のひらサイズで、扱いが用意である。このため、持ち運びやカードの確認、仕分けなどが容易にできる。


・小さいので、机の上で関連するカードを並べて、全体を俯瞰(ふかん)することができる


・大量にカードを作成しても、コンパクトに収納できる。


方眼の良いところ


・方眼は、図や概念図書くのに適している。カードに情報を整理する際に矢印(→)や表を使うことが多いので、横罫や無地よりも方眼が書きやすい。


・横罫よりもたくさん情報を書き込める。


といったところである。


どのようなカードを使っても良いが、前述したカード戦略の目標を実現できるようやものでなければならない。


したがって、ノートでまとめたい人もいるだろうが、カードタイプの方が、分からないことを特定することに適していることはご理解いただけるだろう。


カードの作成方法


さてカードの作成方法についてである。


作るタイミング


まず作るタイミングである。
過去問で分からなかった人名、制度、言葉などをカードにしていくことが基本的な作業になる。
過去問のほか、ワークブックで分からない人名などを一気にカードにしていくことも良いと思う。


人名については、過去問でも人名問題として、正しい人名を問う問題が出る。
人名は最初のうちは誰が重要人物か分からない
正解するためには、各肢の人名と著書などの組み合わせを正確に知っているかどうかにかかっている。
人名は最初のうちは誰が重要人物か分からないが、ワークブックに書かれている人名は、全部覚えるつもりでいた方が良い。


作り方


次に作り方である。
日付、出所、見出しを記載することがポイントである。
以下、各ポイントの要点を述べる。


日付


日付は、カードを日付から探したり、同じ内容のカードのどちらが古いものか判断したり、学習の進度を確認したりするために必要なものである。
1週間前に作成したのに、まだ覚えられていないものがあれば、覚えづらい内容なのかもしれないから意識的に覚えるようにするなど、苦手カードを特定することもできる。


出所


出所は、過去問◯ページなどと書いておく。
出所は大変重要である。カードには過去問の解説から簡潔に抜粋するので、詳しい内容は書けない。
過去問の詳しい解説を知りたくなったときに出所が書いてあると非常に学習が効率的になる。
また、カードの内容がどんな問題の中で使われていたのか確認したいときにも出所があるとすぐに過去問を見ることができる。


見出し


次に見出しだ。
見出しは、カードの内容を表す言葉を端的に書く。
人名だったり、制度名だったり、内容を思い出すときのヒントになるような内容にする。


内容


内容は、過去問の解説やワークブックから、簡潔に記載する。
箇条書き、→、表形式、イラストなど、自分にとって分かりやすく、印象に残りやすい表現にすることが重要だ。
単なる書き写しだけだと、理解や記憶を促すことは難しいと思う。


内容は、基本的にカードの表に書く。
裏に書くと、カードを書くときも、読み込んでいくときもいちいちひっくり返さなければならないので効率が悪い。
また、何枚か関連するカードを並べてグループ化してみたり、俯瞰してみたりするときにも不便だ。


ただ、記憶という点では裏に書いてあった方が思い出す作業には向いている。
したがって、なかなか定着しないカードについては、もう一枚作成し、見出しを表に、内容を裏に書いても良いと思う。


カードの覚え方


さて、カードの覚え方である。
以下、ポイントごとの要点を述べる。


カードの仕分け方法


毎日カードをざっと見るようにすることがポイントである。


定着度合いに応じてカードを仕分けしていく。
カードを見ながら、「もう大丈夫なもの」と、「まだダメ(理解はできていない、覚えられていない)なもの」に仕分けしていき、ダメなものだけ残していく。


この作業は、ダメなものを絞り込む、特定することが重要であり、もう大丈夫なものはどんどん抜いていく。


毎日、カードを見て抜くという作業が重要である。
というのも、毎日過去問を解くたびに、分からなかったものはカードを作っていくので、カードはどんどん増えていく。
したがって、カードの仕分けもどんどんやらないとカードがどんどん増えてしまうからだ。


この作業をしていくと、試験直前になっても、「まだダメなもの」が残ってしまうと思う。
そのカードこそ、試験会場で最後に見るカードだ。
試験会場に最後に持ち込むカードを絞り込んでいこう。


記憶の定着方法


重要なのは、いかに効率的にカードを理解し、覚えるかである。


ポイントは理解する気があるのか、覚える気があるのかということにつきるように思う。
ただ漫然とカードを眺めていても理解、記憶には至らないと考えるからだ。


これは、ワークブックをだらだら読んでいても同じてある。


覚える作業、理解する作業は正直言って辛い。
これを試験直前にやらないといけないのは、かなり苦しい作業だが、短期間で集中して取り組む方が効果的だ。


その点、だらだらと長い期間「勉強」するよりも、短期間で集中して取り組むエコノミー学習法の方が効率的良く学習が進むと言える。


具体的なやり方


具体的なやり方である。
ポイントは見出しを見て、中身をすぐに見ないで思い出すようにすることだ。


思い出す作業は結構辛いが、少なくとも3秒程度は我慢する。
思い出すときに、見出しを見て、頭の中で内容を思い浮かべるのも良いが、誰かに話すように中身を説明する のが効果的だ。


恥ずかしいかもしれないが、家族に見出しを読んでもらい、家族に中身を説明するのも非常に良い。


記憶や理解はこの繰り返しである。
何度も思い出す作業を行うことで記憶に定着してくる。
そうして、大丈夫そうなカードは抜いていくのである。


ここまでが、情報カード戦略の全体像である。
短期決戦である。
どのような戦略であっても、一度やり方を決めたら、迷わず一心不乱に取り組むのが良い結果につながるように思う。


 

【#1 時間戦略編】社会福祉士の試験までの残された3ヶ月間(11月〜1月)を1日90分の勉強で突破する。時間がない人だからこそ受かるエコノミー一発合格勉強法

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社会福祉士の試験は正直言って難しい。
今年(32回)の試験を受けたが、難しかった。
 
正直言って難問だった。
 
私の過去問の成績は、過去5年分やったうち、3年分(29〜31回)は3回(問題によっては5~6回以上)繰り返し解いたので参考にならないとして、一発勝負で解いた28回は、共通64/83点、77パーセント、専門60/67点、89.5パーセント、全体では124/150点、82パーセントだった。
 
同じく、27回は、共通70/83点、84パーセント、専門54/67点、80パーセント。全体では124/150点、82パーセントだった。
 
ただ、27回の5年前ともなると制度も変わってしまっていて、今の制度を前提とした場合、回答できない問題もあったので、参考にもならないかもしれない。
 
したがって、参考になるのは、一発勝負で解いた28回だけということになる。
 
28回の試験は、合格率26.2パーセントと、あまり高くなかった年であることからすれば、自宅で試験時間に合わせて解答したという「なんちゃって模試」の結果とはいえ、80パーセントを超えたというのは、合格の可能がかなり高い結果であったと言えるのではないかと思っていた。
 
結果、合格できた。
しかし、前述した通り、本番は厳しかった。
 
本番(32回)の結果は、共通は63/83点、76パーセント、専門は53/67点、79パーセント、全体では116/150点、77パーセントだった。
残念ながら、8割を超えることはできなかった。
 
8割超えは達成できなかったのは残念だが、合格ラインの6割を十分にクリアできる点数を取れたわけだ。
 
問題は、このレベルに達するのに、どれだけの勉強をしたのかということだ。
これが、毎日8時間やりました、とかだと、忙しい人にとっては全く参考にならないと思うからだ。
 
後述するが、試験対策として勉強を本格的にはやったのは、試験直前の11月~1月まで。
かつ、1日の勉強時間は(基本的に)90分である。
 
私の場合、2年間の通信課程を受講し、試験までの1年9ヶ月、毎月のレポート提出や半年ごとのスクーリングなどに取り組んだ。
しかし、正直言って、これらは社会福祉士としての(基礎的な教育として必要なこととは思うが、)試験対策にはならない。
 
試験対策とは、「試験問題を解く」ということに特化した勉強をするということである。
 
「試験問題を解くということに特化した勉強の本質」をごく簡単に言えば、「過去3年分の過去問を完璧に解けるようになる」ということである。
 
完璧というのは、1問につき選択肢が5つ、全部で150問あるので、5肢×150問×3年分=2,250肢について、なぜこの肢が◯なのか、なぜこの肢が×なのかを、正確に判断できるようにするということである。
 
そして、判断を完璧にするために、関連する知識も同時に身につけていく必要がある。
 
よく、5年分の過去問を5回やった、ということが書いてあったりする。
それで実際に受かっている人もいると思うが、これを真に受けるのは危険だと思う。
単に5回やれば良いということではないからだ。
 
まず、5年前の問題は、古すぎて役に立たないからやる必要性が低いと考えるべきだ。
4年前でもやや古さを感じる。
したがって、過去3年分の問題を徹底して解くべきだと思う。
 
そして、解くときには、各問題に5つある選択肢の一つ一つについて、なぜ◯なのか、なぜ×なのかを判断できなければならない。
 
覚えておくべきことは、何度やっても分からない「肢」が必ずある(残る)ということだ。
 
しかし、過去問を解いていると、分からない肢があっても、問題自体は、(消去法なりで、)正解することがある。
このときに、その分からない「肢」を放っておいてはいけない。
その問の構成上、たまたま正解することができたとしても、本番では、その肢の知識がなければ解けない問題が出るかも知れないからだ。
 
したがって、単に5回やりました、というだけでは合格レベルには到底及ばないということである。
 
さて、肢レベルでの理解を深めていく勉強をするためには、選択肢ごとの解説がなければならない。
 
私が使っていた中央法規の過去問集は、過去3年分の解説はあったが、4〜5年前の問題は、答えだけしか掲載されておらず、解説がなかった。
 
したがって、4〜5年前の問題は、問題は古い上に、解説もないので、勉強する必要性が極めて低かった。
 
過去3年分が完璧という人であれば別だが、そうでなければ、過去4〜5年前の問題など、やっている暇などないと思うべきだ。
 
回りくどくなったが、以上より、合格するためには、過去3年分の過去問を完璧にすることがマストであり、ほかのことをしている時間は(基本的に)ないはずだ。
 
具体的な勉強方法は後で説明するが、私が使用したのは、中央法規の過去問集、ワークブック(共通、専門)、後述する「情報カード」の3点のみであった。
あえて言えば、ワークブックで分からない用語などを調べるため、インターネットを活用したが、ここに述べた以外の問題集やテキストの類は全く使わなかった。
 
言うまでもないと思うが、短期間で効率良く合格ラインまで知識レベルを上げるためには、無駄なことはやってられない。
過去問3年分を完璧に解けるようにするだけでも大変な労力がかかると思うので、勉強を始める前に、自分がかけられる時間とやらなければならない最低限度の勉強量を把握しておくことは、勉強以前の問題として必要だと思う。
 
以下、今回のテーマである、3ヶ月、1日90分で社会福祉士試験に一発合格のための「時間戦略」について述べる。
 
私の例だと、3年分を3回やったので、5肢×150問×3年分×3回=1350問(×5=6.750肢)に取り組むことになった。
これを3ヶ月(11月〜1月)でやることになったので、(1月は総復習をしたいので、)11月〜12月までの61日間で終わらせるという前提で、1日に勉強時間を割り出すことにする。
 
まず、1350問を61日間で解くと、1,350問÷61日=22問(6,750肢÷61日=110肢)
1日22問ずつ解けばよいことになる。
 
そして、1問解くのに何分かかるのか。
 
1問当たりの解答時間を計算する。
共通の場合、135分×60秒=8100秒÷83問=97秒(1分37秒)/1問÷5肢=19秒/1肢
専門の場合、105分×60秒=6300秒÷67=94秒(1分34秒)/1問÷5肢=18秒/1肢
 
つまり、1問あたりの解答時間は1分30秒程度。だが、これは時間目一杯使った場合だ。
これでは見直しする時間もない。
共通も専門も、見直しの時間に30分以上欲しいとなると、1問当たり1分程度で解いていくことになる。
 
この「1問1分」で過去問を解くことが、日々の勉強でも基本になる。
 
日々の勉強では、1問1分を基本として、90分勉強することをベースにする。
 
1問につき、1分で問題を解き、3分で解説を読む。合計4分だ。
とすると、1問につき4分×22問=88分、これで90分だ。
これが1日の(基本の)勉強量となる。
 
具体的なやり方だ。
 
問題は本番と同様に1分で解く。
2回目、3回目となると、答えを覚えてしまっていることもあると思うが、肢を1つずつ◯か×か判断していく。
答えがあっているかどうかよりも、「どこが分からなかったか」の方が重要だ。
 
したがって、解説を読むときも、「分からなかったこと」を書き出していく作業が重要になる。
 
具体的には、解説を読むときに「分からなかった人名や制度」は、「カード化」していく。
 
カードには「見出し」だけ書いておいてもよい。
例えば、5肢全てが分からなかった場合だ。
 
前述したとおり、作業時間は1問につき3分なので、5肢全てが分からなかった場合、1肢につき36秒(3分×60秒÷5肢=36秒)で処理していかないといけない。
こういう場合は、カードの見出しに、分からなかった人名や制度などだけ書いておく。
 
作ったカードは、最終的には「分かるように」ならなければならないが、このやり方は、「カード戦略」の中で、別途、詳述する。
このカードの活用が社福一発合格の肝になる。
 
カードは、毎日問題を解けば、どんどん溜まっていく。
したがって、分かるようになったカードはどんどん抜いていって、分からないカードだけを残すようにする。
 
試験会場で最後に見るのは、最後まで不安なカードだ。
人名かもしれないし、制度名かもしれないが、それが、試験直前、試験会場の机の上で見るものになる。
 
このように、1日に22問、1問につき4分、1日に90分過去問を解いていけば、2ヶ月で3年分を3回できる。
 
残った1ヶ月で、3回やってもまだ確信を持って5肢を切れない問題をつぶしていく。
 
この結果、不安な問題は4回、5回と解いていくことになる。
 
ポイントはやみくもに回数を増やすのではなく、不安のある問題に的を絞って、繰り返し解くということだ。
 
以上が、11月から1月までの3ヶ月で社会福祉士試験に確実に合格するための、「1日90分」集中戦略だ。
 
3ヶ月というのは極端に聞こえるかもしれないが、誰しも本格的に試験対策を始めるタイミングというのがあると思う。
 
早いに越したことはないだろうが、間違った勉強方法で、だらだらと勉強しても合格は厳しいだろう。
正しい勉強方法で、一定期間集中して取り組んだ方が、合格しやすいように思う。
 
これが、3ヶ月、90分だけ集中して勉強した人こそ合格するという、「エコノミー勉強法」の極意である。
 
以上が、「時間」をキーワードにした場合の、社会福祉士試験一発合格のための戦略ということになる。
時間戦略は大変重要なことではあるが、単に試験対策に着手する前段階の戦略である。
 
大事なことは、正しい「時間」戦略の下に、ツールとして最も重要な「3年分過去問マスター戦略」、「情報カード戦略」を戦略の中心に据えて、派生する、知識の根幹となる「ワークブック定着戦略」を経て、試験委員の声に耳を傾ける「試験問題の本質戦略」で身に着けるべき情報の絞込み、解答の際の肢の絞込みを迷わず行えるようにすることで、社会福祉士試験の一発合格を現実的なものにしていけると考えている。
 
今回は、各戦略の基本となる「時間戦略」について考えてみた。
 
また、他の戦略についても述べることとする
 

独立型社会福祉士になるには 〜独立型社会福祉士はなぜ全国に450人しかいないのか〜

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社会福祉士として、組織に属さず、独立開業するにはどうしたらいいのか。
 
本稿では、独立型社会福祉士になるための具体的な要件、手続きについて整理したい。
 
そして、タイトルにあるとおり、独立型社会福祉士はなぜ全国に450人しかいないのかという点についても述べたい。
 

 

独立型社会福祉士名簿に登録する

 
日本社会福祉士協会の独立型社会福祉士名簿に登録することが必要と書いてあるものを見たことのある方もいるだろう。
 
例えば、こういう風に書いてある。

2つの条件を満たせば、社会福祉士事務所を立ち上げ、独立開業することが可能です。条件の1つは、社会福祉士国家資格を取得すること。もう1つは、日本社会福祉士会の名簿登録です。以下の7つの要件を満たせば、日本社会福祉士会の名簿登録をすることができます。

 

(出所)日本福祉教育専門学校
 
でも、どうも納得がいかないのではないか。
社会福祉士の国家資格の他に、名簿登録しなければ、独立開業できないのはおかしいと感じないか。
 

名簿に登録する9つのメリット

 
確かに、いきなり独立開業しても社会的信用度はゼロだし、社会福祉士資格を持っていても、業務経験がなければ独立開業も何もあったものではない。
 
したがって、独立型社会福祉士として活動しやすいように、一定の要件の下に、独立型社会福祉士名簿に登録することで、社会的な信用を高めようという趣旨であれば、理解できる。
 
実際、日本社会福祉士会のホームページで、独立型社会福祉士名簿登録のメリットとして、社会的信用の確保など、9つの項目が挙げられている。
 
独立型社会福祉士名簿に登録すれば、社会的信用を得ることができるとか、横のつながりができるというのは、その通りだと思う。
 
単なる社会福祉士よりも、日本社会福祉士会のホームページに名前が載るのだから、信用度も上がるだろう。
 
しかし、先の例のように、、独立開業の要件のように書かれてしまうと、私のように誤解する人もいるのではないか。
 

名簿登録のハードルの高さ

 
しかも、独立型社会福祉士名簿の登録は、とてもハードルが高い。
 

独立型社会福祉士は全国で450人

 
実際、独立型社会福祉士全国で450人しかいないのだから、驚きである。
 
要件を見ると、一番ハードルが高いと思われるのが、認定社会福祉士であることだ。
 

認定社会福祉士は全国で667人

 
認定社会福祉士、人数は、全国で667人しかいない。
 
主な認定要件として、実務経験5年が挙げられると思うが、それよりもハードルが高いと思うのが、研修だ。
 

最もハードルが高い要件がスーパービジョン研修

 
フロー図を見ると分かりやすいが、通常ルートでは、30単位の研修の受講が必要になるが、中でもハードルの高さを感じるのが、スーパービジョン研修だ。
 
スーパービジョンは研修の単位としては10単位必要とされているが、この単位取得の要件はなかなかハードルの高さを感じる。
 
日本社会福祉士会のホームページには以下のように書いてある。(抜粋)
・認定制度のスーパービジョンは、スーパービジョンを1年間に6回以上行うことを基準としています。
・認定制度の枠組みに従ったスーパービジョンを1年間に6回受けることでスーパービジョン実績2単位となります。5年間行うことで認定社会福祉士申請に必要な10単位になります。
 

まとめ

 
まとめると、独立型社会福祉士名簿に登録されるためには、認定社会福祉士の認定され、登録要件を満たす必要があるが、認定社会福祉士の認定要件が何よりも高いと感じる。
 
確かに、独立型社会福祉士名簿に登録されれば、日本社会福祉士会が言うように、社会的信用を得るなどのメリットは多くあると思う。
 
そのためには、やはり、まず認定社会福祉士の認定を受けようと思う人も多いかもしれない。
 
しかし、あまりのハードルの高さに、本当に認
社会福祉士、独立型社会福祉士に社会的な必要性があるのか、疑問に思う人もいるだろう。
 
実際、独立型社会福祉士は全国で450人、認定社会福祉士は667人である。この数は、あまりにも少ないと思う。
 
一定の質的担保は必要だ。
しかし、もっと認定社会福祉士や独立型社会福祉士を増やし、福祉のインフラとして、援助・支援が必要な人が気軽に社会福祉士と接点を持つことができるようにすべきではないだろうか。

成年後見人になるためには4〜5年かかる

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社会福祉士になろうと思った動機のひとつが、成年後見人です。
今後、成年後見が必要な人が増え、成年後見人のなり手が不足するということは以前から言われていることです。
現在、社会福祉士は、組織に属しながら成年後見事務に従事しているケースも多いと思われますが、問題なのは、身寄りがなく、裁判所が後見法定人を選任するケースです。
回りに頼れる人がいないとなると、生活面、金銭面、精神面などあらゆる観点からの支援が必要になることは目に見えています。
こうしたケースの受け手として社会福祉士が期待されているものと思います。
 
しかし、社会福祉士成年後見業務を裁判所から受託しようと思ったら、そう簡単にはいきません。
裁判所は、各地区の社会福祉士会が作成する登録名簿により人選を行っています。
成年後見業務を希望するのであれば、まずはこの名簿に登載されることが第一条件です。
 
問題は、この名簿に登載されるまでに長い年月かかかるということです。
 
まず、(通常は)地区の社会福祉司会に入会し、正会員となります。
次に、基礎研修(1~3まである)を1年に1回のペースで受講します。
各研修は原則1年に1回しか開催されない(定員オーバーすれば抽選)という過酷な選考が行われる。今年の東京社会福祉司会の例(応募は既に締め切り)では、定員は60人です。
この狭き門である基礎研修を1~3まで1年に1回、3年で3回受講しなければ、成年後見業務を受任することはできません。
 
しかも、基礎研修終了後は、養成研修、名簿搭載研修(それぞれ基礎研修の終了が条件)を受講して、はじめて成年後見業務の登録名簿に掲載されるわけです。
期間にしても5年程度かかるわけで、この間にしっかりと知見を見につけていかなければなりません。
 
しかし、研修を受講するとなると、お金(受講料)もかかります。2020年度の東京社会福祉司会の場合、受講料が11,000円、教材費が2,000円、受講日数が3日となっています。
これを毎年やるとなると、なかなか大変であるとは思います。
成年後見のなり手がいなのに、何でこんなに時間をかけて養成する必要があるのか、という意見も目にしたが、なり手不足という点からすれば、この意見は大いに賛成すべきであると思います。
しかし、成年後見人が成年被後見者等の人権の保護という観点からすれば、社会福祉士登録者であったとしても、必要な基礎的、実務的な研修は必要だということでしょう。
ただ、基礎研修の1~3が1年に1回しか受講できないというのは、もう少し工夫の余地があるように思います。しかし、現場の負担と受講頻度のバランスを考えると、これもいたし方のないところか、とも思えます。
 
今は、なるべく早く、基礎研修を開始して、成年後見人の条件を満たせるようにできることをやってくしかないですね。